【令和4年7月12日(火)~令和4年9月11日(日)】

伊能忠敬記念館 第110回収蔵品展

 
 千葉県香取市佐原の伊能忠敬記念館では7月12日から第110回収蔵品展が始まりました。今回の展示では新潟県、山形県、秋田県にかけての日本海沿岸の大図3鋪が展示されています。
 第三次測量辞令の「陸奥三馬屋より西之方北海通、出羽、越後 … 海辺」を測量した成果です。
 「北海通」については千葉県史料、佐久間達夫氏、解読版の『測量日記』の刊本が全て「北海道」と誤読しているので要注意です。
 大谷亮吉は「北海(きたうみ)通」とルビを振っています。第2室の展示では、全国各地、大小様々な島々の下図の展示が注目されます。
 また最終上呈大図の東京、横浜~横須賀、京都の範囲を小図の縮尺に縮図した下図が3点展示されています。
 このような下図は、伊能忠敬記念館の13点、東大総合図書館の56点、三康図書館の24点、神戸市立博物館の1点、合計94点が確認されています。
 展示の概要は展示品リストをご覧下さい。         (佐原 本川岸 T生)
展示品リスト(PDF) 
 下の徳島大学附属図書館所蔵の伊能中図である『沿海地図 中』の赤枠が展示中の大図の範囲である。
 この中図は文化元年に幕府に上呈された『日本東半部沿海地図』と同じ系統であり、伊能忠敬から徳島藩主蜂須賀家に献じられた大名家本である。
 徳島大学附属図書館の「貴重資料高精細デジタルアーカイブで伊能図の高精細画像が公開されてきたが、本年6月10日からダウンロード用画像の提供が始まった。ダウンロード用画像は高精細ではないが、刊行物やウェブサイトへの掲載などで利用する場合の申請は不要とのことである。
なお次の注記がある。
 ※ 利用の際は所蔵機関の明示、データ改変の際はデータ改変の明示を行ってください。
 ※ 刊行物に掲載、放送等の利用を行った際には附属図書館利用支援係までご連絡ください。