伊能忠敬記念館 第129回収蔵品展

令和8年9月13日(日)まで

 

千葉県香取市佐原の伊能忠敬記念館では第129回収蔵品展が始まった。今回の展示では宮城県の気仙沼から岩手県の久慈付近までの三陸海岸を描いた大図が3舗展示されている。大図3舗を順番に見ていくと、大きな変化が二つ見えてくる。一つは、宮古のあたりから三陸海岸の様相が変わることである。それまでの典型的なリアス海岸から、海岸線の出入りが少なく単調な隆起地形となり海食崖が続いているので、海岸線に沿った測量は出来ていない。忠敬先生日記の10月5日の欄外には「田野畑より黒崎四里難所」と記されている。内陸にエスケープしたにもかかわらず2ヶ所で測線を繋ぐことが出来ておらず、難所と記す所以である。この海岸が景勝地として有名な北山崎である。

今一つの変化は測線である。伊能忠敬の三陸海岸測量(第2次測量)といえば「海上引縄」が知られているが、大船渡を過ぎたあたりから、岬をめぐって「海上引縄」を行うことは減り、岬の付根を横切るだけの簡易な測量となっていった。9月23日の『測量日記』には「大石浜より船にて引縄測る。是を終とす」と記されに到着して海上引縄は終わった。海上引縄は時間がかかりすぎるのである。石巻~岩尻の大図の区間は17日かかっている。海上引縄を実施しなかった田老~中野の大図の区間は6日で測量を終えた。しかし西暦では既に11月に入っていた。三陸海岸測量を終えた測量隊を待ち受けていたのは大吹雪であった。

展示の概要は展示品リストをご覧下さい。

(佐原 本川岸 T生)

 

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